●納豆つれづれ

◆2004.6.6 今は昔、悲しいかな・・・パックの穴!

子供の頃は大家族だったため、食卓に上がる納豆というものは、大きなすり鉢のような器に入っていた。現在のような小分けの納豆というものは売っておらず、三角形または長方形の経木にくるまれた納豆で、もちろんタレやカラシなどは付いていない。量も一個あたり80〜100グラムは入っているものだった。
これを恐らく3個くらい器に入れ、箸でかき混ぜる。手伝いとして、子供である自分もやらされるが結構しんどいので、すぐ嫌になってしまう。その時々によって薬味は変わるが、家では大根おろしや生卵を加える事が多かった。
この段階では醤油など味付けするものは入っておらず、テーブルに着いてから、各自小分けの器に取る。器が大きく重いため、場合によっては親父が小鉢に分け取る。鍋やらすき焼きをする時と同じく、こういう事は父親に主導権がある。そして各々好みの量の醤油をかけるという食べ方だった。もちろん、ご飯の上にかけることも多かった。
今となっては極当たり前の3個パック、食べ方もいつもご飯と一緒というのではなく、いやご飯を炊く事自体が稀なので、おかずやつまみとして食べている。もちろん、ちょっとお腹が空いた時のおやつ代わりに食べることもある。
器に移し替えず、パックのまま食べようとするとき、必ずといっていいほど箸でつついて穴を開けてしまう(ポリスチレン製のパックの場合)。納豆はかき混ぜれば混ぜるほど、旨味が増すということだが、この沢山かき混ぜたいという欲求と、一生懸命になると穴が開いてしまうというジレンマがある。
このパックのままで穴を開けずに、納得の行くまで納豆をかき混ぜるというワザは、相当な修行を積まなければ修得できないのだろうなぁ。。。