●納豆つれづれ

◆2004.10.9 【実験】納豆鉢に効用はあるのか?

実は以前から納豆鉢を購入して使っています。納豆鉢というものは、ネットで検索すればいろいろと出てきますし、食器売り場でも売っています。しかし如何にも納豆専用のように売られているものは、私の中ではただの器に取っ手を付けただけ、「ティーカップと同じではないか?」あるいは「湯冷ましか?」と思われるものばかり・・・。
私が考える納豆用の鉢というものは、平たいものよりはマグカップのように縦長で深いもの。強力なネバリのある納豆でも、しっかりと器を握ってかき混ぜることができるような取っ手、ようはビアジョッキの取っ手のような大きなものが付いているか、ティーカップのように指1・2本しか入らない取っ手ならば、むしろ何も付けずに直接器を持つ方が良い、と考えます。
そんな中、納豆鉢として売られていたこの器は、程良い大きさと深さ、そしてすり鉢のように溝が切ってあるところに惹かれて購入しました。この溝はすり鉢ほどハッキリとしたものではなく、特に底の方は殆ど無いような曖昧な状態です。(画像ではよく解らないと思いますが・・・)
納豆鉢横  納豆鉢中
売り場には、この器に小さな擂粉木が付いて値段も少し高いものも並んでいたので、「これも本来は納豆鉢として作られた器ではないのではないか?」と思いました。よくトンカツ屋で「すり胡麻」が出されるお店がありますが、あの「客自身が胡麻をする」時に使うような器かなぁ・・・と。
納豆鉢を買ってきて、張り切って最初に使った時は失敗しました。常用の箸で納豆をかき混ぜていたら、このすり鉢のような溝のせいで箸の先が欠けてしまったのです。箸一膳をお釈迦にしてしまいました。結局どうしたら良いものか、と考えた結果、割り箸を捨てずに使い回すことにしました。割り箸は先端も太く、材質も柔かいので、かき混ぜているうちに程良く馴染んで丸くなります。
普通の器と納豆
この納豆鉢を使って日々納豆を食べてきましたが、普通の器よりもネバリが増すとか、豆が崩れて旨味が増すとか「はたして効果はあるか?」という疑念が常にあります。そこでこの度の実験となりました。対するは、ほぼ円筒形で凸凹もない器、使用する納豆は最近常食としている「昔ながらの納豆屋さん」。これは中粒なので、この実験向きと思われます。
普通の鉢  納豆鉢
まずは納豆を器に入れ、普通の器はいつもの箸で、納豆鉢は割り箸でかき混ぜます。
普通の鉢100回  納豆鉢100回
↑それぞれ100回かき混ぜたところ。
普通の鉢250回  納豆鉢250回
↑さらに150回、延べ250回かき混ぜたところ。
ネバネバは、かなりクリーミーな状態になってきました。
そして結果は・・・、「あれ?殆ど変わりないんでないの?」
しかもよく見ると、普通の器の方が粒が崩れた破片が多いような・・・。もちろん、両方とも食べました。最初はそのまま、その後ご飯に掛けても・・・。
結論! 「納豆鉢は普通の器と比べて、特別な効用はありません!」(キッパリ)
それでも気分だけでも、食べ物と器ってのはコーディネートって言うの?ほら、そういうの大事でしょ・・・。